Office for iPad、iPhoneをマイクロソフトが無料にした3つの理由
TechRepublicに掲載されていた記事からです。
マイクロソフトが先日Office for iPadとiPhoneのアップデート版を発表しました。すべての機能が使えるわけではありませんが、無料でダウンロードしたモジュールは閲覧だけでなく、更新も可能となっています。この背景にはPCやWindows OSだけに頼ることができなくなったテック業界の様変わりが影響していることは確かです。マイクロソフトがモバイル版Officeをこの様な形でアップデートしたその目指すべき3つのゴールとは何でしょうか。
1.一貫性
マイクロソフトはOfficeソフトウェアを他社のプラットフォームに提供することを出し渋るかの様な動きをこれまでしてきました。Office for iPhoneは既に無料で提供されていましたが、これはOffice文書のビューワーでしかありませんでした。日本では提供されていませんでしたが、Office for iPadも使える機能は限定的なものでした。
今回のアップデート版が出る時に、MS Office担当副社長のJohn Case氏はブログで次の様に説明しています。「近々すべてのデバイス向けのOfficeが登場します。重要なのは、いつでもどこでもユーザーが首尾一貫した使用感を体験できるということです。iPadとiPhoneでは今日から、Androidタブレットもまもなく、Office 365への登録なしで使うことが出来るようになります」
マイクロソフトの方針が変わったのか、最初からどこかのタイミングを見計らってやろうと考えていたのかはわかりません。しかし、明らかに同社はどのプラットフォームでも機能、ルック&フィールが変わらないOfficeソフトウェアを提供し、とにかくひとりでも多くのコンピュータユーザーに利用してもらおうという意図が今回明確になったことだけは確かです。
2.エコシステム
マイクロソフトの2つ目の重要なゴールは、可能な限り多くの人びとにマイクロソフトエコシステムにつながってもらい、あわよくばお金を落として欲しいというものです。もちろんマイクロソフトにしてみれば、Windows PCやWindows Phoneを人々に購入してもらいたいと思っているでしょう。しかし現実的にはiOSやAndoroidデバイスを利用しているユーザーが数多くいるわけですから、これらのユーザーにOneDrive(マイクロソフト版iCloud Disk)をもっと使ってもらいたいという思いがあります。
OneDriveや他のマイクロソフトエコシステムのサービスを利用しないとOfficeが動かないというわけではありません。しかし、Officeは当然One Driveなどのマイクロソフトエコシステムとシームレスに連動します。従ってOfficeを頻繁に利用するiOS、Androidユーザーにとってこれらマイクロソフトのサービスは利用する価値が十分あるというわけです。マイクロソフトにとっては、Officeソフトウェアが自分のところのサービスにiOSやAndroidユーザーを引き込む呼び水になってくれるのです。
3.Office 365
そして最後に登場するOffice 365ですが、言うまでもなくこれこそ、マイクロソフトOffice戦略の最終仕上げです。どのプラットフォームでも一貫した使い方ができるOfficeを無料で提供し、Officeを使っている間にマイクロソフトのエコシステムに取り込まれ、Office 365に登録すればもっといいことがあります。One Driveが無制限に利用でき、Dropboxとの連携が可能になり、Officeのすべての機能が使える様になります。「ただし、Office 365は有料だけどね」ということです。目の前に人参をぶらさげて、Office 365に入会してもらい収益化することがマイクロソフトの最終目的です。
Windwos PCはタブレットにおされて売上は減少し、スマホやタブレットはiOSやAndroidの足元にも及ばず、マイクロソフトの最終兵器は未だビジネスで多く利用されているOfficeソフトだけです。(「だけ」は言いすぎかな?)このOfficeを使って、iOSやAndroidに奪われた顧客を再びマイクロソフト側に引き戻すことが本当にできるのでしょうか。それはiOSやiPadユーザーの中でOfficeが無くて本当に困っている人がどのくらいいるかによると思います。個人的にはiPadやiPhoneに、もはやOfficeは必要ありません。なのでダウンロードもしていません。既にダウンロードした方々もバリバリ使ってないと思うのですね。マイクロソフトの思惑どおりにはあまり行かないかもしれませんね。
(本文おわり)
PDF文書をWord,Excel,PowerPointに逆変換するソフトです。Windowsソフトなので、MacユーザーはBoot Campで動かしてね。光学ドライブも必要です。
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2014/11/14 | iOSアプリ
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